囚われ

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腰から下の鱗を捨てて 二本の足をすらりと生やす 「そなたの名前をなんとしよう」 右へ左へ、眺めて触れて 「決めた、そなたはアミメにしよう」 言うなり、抱きしめ口吸うて 我はその場で妻にされ 砂と男にまみれた体、 海(みず)に浸かって汚れを落とし、 再び浜に上がってくれば 男がそのまま座ってる よくよく見れば、よき男 ヒトの中でも見映えよし 何故にこの身にしがみつく 何故に、何故何故 ? 「わからぬだろう、わからんな」 「忘れるでない、俺の死が、そなたの前なら後を追え。 そなたが先ならこの俺が、一つ残さず食ろうてやろう、忘るなよ」 狂った瞳が我をも狂わす 「是非に。忘れん、必ずに」 がんじがらめの呪(しゅ)に掛かる
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