4人が本棚に入れています
本棚に追加
「みんな、聴いて。 遂に、計画の段階を進める、テストプレイヤーが決まりそうだわ。 今、ゲームをして居るプレイヤーが、宇宙へ新たな〔HEAVEN'S DOOR〕を生み出すまで、撹乱のサポートをするわよ」
すると、数名の男女は、手を動かすだけでは無く。
「フューリープログラム、何時でも流入可能」
「対象プレイヤー、ランダム選定の準備も整っています」
「日本を含むアジア全域、ヨーロッパ、中東全域、アフリカ諸国、北米、中南米も領域に入っています」
と、言われ。
また、別のスタッフが。
「ネットワークのダミーデータ、構築完了。 あらゆるアクセス、妨害工作に対して、対応率99.284%」
何等かの準備が完成されている、と云う報告が続く。
中央の特殊なフィールドに立つ黒人女性が、データの合間と成る空間に手を翳せば。 其処には、新たなるウィンドウが現れる。
指先一つで、彼方此方をクリックして、何かのファイルを開くと。
〔YES/NO〕
と、どちらかを問う表示が現れた。
明らかに、何かを起こそうと云う感じなのに。 黒人女性は全く何の躊躇も見せずして、〔YES〕を押したのだった。
― フューリープログラム、起動。 対象者、ランダムに検索して、マインドコントロールを開始します ―
音声ガイダンスの様な、無機質な声を聴いた黒人女性は、その画面を指先で弾いて。 自身の周りを回る各データの中に混ぜると。
「さ、〔アポカリプス・プロジェクト〕を、今から始動するわよ」
と、その場に告げる。
四方の壁際に散るスタッフの内、背の高い黒人の男性が、タッチパネルを指先で操作しながら。
「了解」
と、言葉を返した。
その後、別の操作する白人女性が。
「フューリープログラム始動、確認。 選定、安定して選択中」
と、返す。
中央のフィールドに立つ黒人女性は、今度は別の白人スタッフへ。
「さ、〔セレクト アンド チョイス〕を開始して。 東京の計画が成功して〔NEO HEAVEN'S DOOR〕が出来たら、どんどんプレイヤーを送り込むわよ」
背中に言われた白人スタッフは、
「DNA選定プログラム、起動します」
と、言って返す。
彼は、座る体勢から全面のグラフィックモニターに指先をのばして、タッチ操作で作業を開始したのだ。
その彼の操作を受けて、細いフレームの眼鏡をした東洋人の女性スタッフが。
最初のコメントを投稿しよう!