【始動編・ゲームの世界が壊れる刻 第6章】

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「現在、ヨーロッパからアフリカまで含め、西側でのF・S利用者は、234.582.179人。 フューリープログラムに因る廃棄、推定20万から50万人。 初期、〔神の家〕に認定総数、凡そ1800万人から3000万人前後と推定」 一見すと、この何処だか解らない場所にてやっていることは、なんの事だか解らない。 然し、ゲームの中で佳織と奔走する皇輝の姿。 また、あの大型モニターの在る、ゲームを何かに利用していそう様子を見せる。 インテリ然とした中年男性や、あの蒼いレディスーツを着た美女の居る場所も、何故だかモニタリングしている。 然も、 「此方、西側より、東側へ。 フューリープログラム始動。 撹乱作戦、これより開始します」 この報告に、大型モニターの在るコントロールルームでも、あの蒼いレディスーツを着た美女が。 「東側、撹乱作戦を了解」 と、応答する。 蒼いレディスーツの美女が東側ならば、‘西側’とは何処なのか。 そして、何をしようと云うのか。 だが、その答えは意外にも早く現れた。 西側と云う、白い宇宙船の中の様なフロアにて。 壁側に向いて、グラフィックモニターを監視する女性が、中央のフィールドに立つ黒人女性へ。 「フューリープログラム、第一号が発症します。 イタリア、ミラノです」 と、伝え。 黒人女性も頷いて、 「解ったわ」 と、答えると。 直ぐに、真っ黒な画面しか映らない。 自身の周りを回る画面を指で止めると。 「監視員、イタリア班」 と、声を掛けた。すると、真っ黒い画面より。 「西側司令部、此方は監視員イタリア班。 どうぞ」 と、男性の声がする。 「フューリープログラムの発症者、イタリアはミラノ在住者。 個人データを転送します、発症の確認を願う」 黒人女性が依頼すれば、 「イタリア班、了解。 感染者データ、ミラノで調達した監視員に転送。 確認させます」 と、真っ黒な画面の中から声が返る。 さて、データの転送された先は…。 スペインのミラノ市に住む探偵ジョヒアは、スマホにてその住所を受け取っていた。 藍色のジャケットとスラックスを纏い、色の入ったサングラスを掛ける無口な小男。 ミラノ市内の飲食店にて。 ビール瓶を片手に、リゾットとサラダを食べていたが。 スマホに着たメールとデータを見る成り、 「済まない、終わりにしてくれ」
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