【始動編・ゲームの世界が壊れる刻 最終章】

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「えぇ。 それに、普通の正常な状態なら、ホストさんがどうこうするなど関係無く。 ハザードアラームがゲーム内で激しく鳴り響き。 どちらかのスタッフサイドが、ゲームを中断させてもいい頃です」 「実際、そう成って欲しいよ」 「ホストさん。 これは、個人的なイレギュラーや、チート行為じゃ無いです。 明らかにシステムの不具合か、管理レベルのイレギュラーでしょうね」 「君、本当に詳しいね」 すると、他に誰も居ないからか。 ジョンは、隅まで見た皇輝に近寄り。 「実を言いますと…。 僕の父は、携帯アプリのゲーム会社を経営しています」 「へぇ、ゲーム会社…」 「今度、F・Sのゲームも作ろうと、内々に計画してまして」 「へぇ、それは凄い。 助かったら、是非に遣ってみたい」 「僕も、その開発スタッフとして参加するんです。 だから、他の会社が出すゲームのテストとなる、‘プレイシミュレーター’に参加したり。 こうしてゲームをプレイして、経験や情報を集めていた最中でした」 「なるほど。 それで10年前のあのイベントの事故も、ハッキングするまでして、良く知っていたんだね?」 「と、言いますか。 あの事件は、世界の七不思議に加えてもいい。 それぐらいの、不思議な大事件だと思いますよ」 何だかんだ、二人してホームを探し回った。 皇輝は時間を惜しみ、品川方面寄りの階段から、上の階へと登りながら。 「ジョン君。 君から見ると、其処まで不思議なんだい?」 皇輝の後から付いて来るジョンは、何処か饒舌で。 「はい。 普通に考えたら、全く理解が出来ない事故でした。 事件の関係者で、ゲームの最中にイレギュラーへと巻き込まれた人達が、皆さんほぼ記憶障害を負い。 何故か、イレギュラーの元と成ったゲームをプレイして居たお客さんは、助かってもゲーム内の記憶を失っていたとか」 と、言った少年は、このゲームの世界を見て。 「然も、あの10年前のイレギュラー時に事故を起こしたゲームも確か、このゲームと同じく迷路のゲームだったと記憶しています」 少年の話に、皇輝も同調し。 「その時のタブーを破った意味でも、このゲームが取り沙汰されたからね。 或る意味、‘過剰な注目が集まった’、と言っても不思議がる事じゃ無いね」 ジョンも、また習って頷き。
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