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「‘口の利き方’を知ってようが、人の話を理解も出来ねぇ馬鹿者には成りたかねぇよっ! 何処の世の中に、ユーザーネームがレッドカラーに成ったヤツ8人も抱えて、遊びでゲームを遣るバカが居るンだっ!」
刹那の物言いに、中年男性は驚く。
「バカなっ! レッドカラーは、身体に致命的な異常が起こった時のみだぞっ!」
「それがっ、今に起こってンだっ!! 御意見も利かねぇっ、helpも利かねぇっンだよっ!」
刹那の怒鳴りに、女性の方がメニュー画面を開き。 その操作をするも、全く利かない事を確認。
「ヤマザキさん、本当に利かないわ。 これって、ゲームの異常じゃない。 システムの異常よ」
女性の意見で、男性はいよいよ混乱。 皇輝に向かって、
「貴様っ、何をしたっ! チートかっ? ウィルスかっ? こんな恐ろしい真似をしよってぇっ!!!!!」
と、掴み掛かる。
「じっ、自分はっ」
言い訳も無視されて、また胸ぐらを掴まれ首を絞められる皇輝。
これは、同じ事の繰り返しだ。
やはり、これまではエラーも、ハッキングも防いで来たF・Sのシステム。 その異常を受けて最も攻撃し易い目標は、プログラムの様なメフィストゥよりは、ホストと云う皇輝らしい。
「ちょっとっ!」
女性の方がびっくりして、男性の行動を止める。
「テメェっ」
刹那も、その男性に掴み掛かって。
「離れろぉっ!」
と、その中年男性を引き剥がした。
床に転ぶ中年男性へ、刹那もいよいよ本気にキレて。
「ホストなんか攻撃したってな゛ぁっ、事態が変わる訳じゃ無ぇっ!! コイツがこの一件の犯人ならばっ、何で何人からも責められる状態を作るんだっ!」
「それは…」
床に転がる男性へ、刹那は更に。
「アンタの想像とは別に、このホストは責任重大なんだよっ! ホストのコミュに組み込まれたら、ゲームをクリアするか、失敗するのも一蓮托生。 コイツに潰れられたら、コッチも一緒なんだっ!」
怒鳴られた男性は、刹那と皇輝を交互に見た。
一方、その頃。
DAIMONは、麻衣と二人で動き回りながら。 新たなプレイヤー達と遭遇。
然し、なるべく紳士的な対応を心掛けた説得も失敗して、3人の男女は現実へ帰ると…。
DAIMONと麻衣も、改めて説得の難しさを知る。
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