【始動編・ゲームの世界が壊れる刻 最終章】

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皇輝は刹那より別れて、総武線乗り場の地下へと降りる。 (変わらないな、あの遣り取りは…) 刹那に怒鳴られた二人の男女は、勝手にするとして、何処かに去って行く。 刹那本人は、京葉線との連絡通路も在る、広い地下一階を見て回るとした。 一気に総武線乗り場まで降りた皇輝は、ホームを前にする。 だが、左右を確認すれば…。 (また、か…) 千葉方面に向かうホームに、二人のプレイヤーを発見した。 一人は、迷彩服のツナギを着て、前だけ開き白いシャツを腹まで見せる短髪の中年男性。 対面しているのは、白いカジュアルシャツにジーンズ姿の少年が立っている。 「失礼します」 皇輝が声を掛けながら、二人へと近付くと。 迷彩服の中年男性が、先に向いて来て。 「アンタは、誰だ?」 「このコミュのホストです」 「ホスト? ならば丁度イイ。 私を外してくれ。 別のコミュに居たんだが、ホストがゲームオーバーに成ってな。 休憩しようとしたのに、いきなり…」 その後、まだ小学生の高学年くらいの少年も。 「僕は、第五ワールドに入った所で休憩しようとしたのに、いきなり…」 その二人に近付いた皇輝は、 「このコミュに入る前に、メフィストゥなる人物と会いましたか?」 少年は、首を左右に振ったが。 色黒で筋肉質の体つきをした中年男性は、 「俺は・・今さっき。 ホストの誰かがゲームを失敗したら、死ぬとか何とか・・色々と言って来たな…」 尋ねた皇輝は、二人の前まで来て。 メフィストゥの言っている事は本当で、今や8人のユーザーが重篤に成って居る事を示す、‘レッドカラー’に陥って居る事を説明した。 皇輝の話を聞いた中年男性は、軽く笑い飛ばす様に。 「はっ・・はは、そんなバカな。 悪いが、君の頭の方が、レッドカラーなんじゃないのか? 隠れキャラに遭ったぐらいで、何を深刻そうに言うんだよ」 と、言い返して来る。 然し、一方の少年は、即座にメニュー画面を開いて。 「いえ、強ち・・嘘やデマカセや思い込みなどから、ホストさんも言ってるみたいじゃ~無いです」 少年は、メニューから様々な項目に飛んで、色々と操作しながら言う。 中年男性は、その少年に向くと。 「子供が、何を言ってるんだ。 こんな戯言、嘘に決まってるだろう?」 指まで指して、皇輝を嘘吐きとするのだが。
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