【始動編・ゲームの世界が壊れる刻 最終章】

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「‘戯言’や‘虚言’ならば、何でプレイヤー個人の様々な行為が、勝手に制限されているんですか?」 「あぁ? 何を言ってるよ」 迷彩色のツナギを着た中年男性は、言われている意味が解らずに、苛立ち始めた雰囲気を出す。 然し、操作をする少年は、 「今、ゲーム側やF・S側のスタッフサイドに異常を知らせる、F・Sの‘help’機能が利きません」 少年の操作を覗き込む迷彩服の男性は、確かに‘help’を押せないのを見て。 「何だ・・こりゃ」 「それだけじゃ有りません。 ほら、御意見を書き込みする事はおろか、書き込むページも移行が出来ない」 「おっ、おいっ、これはヤバいんじゃ…」 焦り始めた迷彩服の男性に、少年はトドメとばかりに。 「それから、最も顕著な異常は、コレです」 と、少年個人のステータスを表し。 「僕は‘single play mode’で遊んでいたのに。 modeは無視されて、勝手にこのコミュへ組み込まれました。 このゲーム内のコミュに入る為の‘お助けhelp’なんて、一回だって使ってない」 と。 少年の話を聞いて、迷彩服の中年男性もメニュー画面を開いて。 自分でもアレコレと操作するのだが…。 「何で、何でだっ? コミュから抜ける事も出来ないし。 あ゛っ、強制脱出のレスキューも出来ないっ!」 と、漸く異常を知る。 二人は、疑問を実感して初めて、皇輝をまた見返す事に成る。 今度は、少年が先に。 「アナタが、コミュのホストさんですよね?」 冷静な少年の対応に、皇輝は頷いた。 「ホストさん。 先程、現実に戻った時に肉体に異常が出現した、と言いましたが。 それは、風邪や寝不足の症状では無いのですね?」 また、頷いた皇輝は、その流れで。 「このステージをクリア後、我々のコミュは次の休憩に入る必要が出て来る。 その時には、君にも話している意味が解ると思う。 また、強制脱出(レスキュー)機能は使えないけど、個人的な休憩には行ける。 その休憩で現実に戻っても、身体に変調は来しているハズだ」 その遣り取りを聞く中年男性は、 「少年、お前っ。 こんな奴の言う事を信じるのか?」 と、問い掛けるが。 冷静な少年は、 「信じるもなにも。 これほどのエラーは、これまでに経験が無いもの。 一ゲームの中に閉じ込められたプレイヤーの出来る事では、決して在りません」 と、淡々としてさえいる語りで言う。
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