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その意外さに、明里は目を見張った。
「干し大根をヨーグルトに入れて戻すと、水で戻すよりまろやかになって、美味しいらしいとよ。栄養的にも良いらしいわ。だから、干し柿だって、似たようなものじゃなか?」
「そぎゃんねぇ……」
それは考えもしなかったアイディアだった。
「あ、もう作ってみたよ」
「え!?」
妹は、さらに不意打ちをしてくださった。
「干し柿とかヨーグルトとか冷蔵庫にあったから、作ってみたと。味見もしてみたけれど、まあ、悪くはなかったたい」
「そぎゃんね。手早かね」
つまりは。
一汁三菜のご飯に加えて、デザートもある夕ご飯となったのだ。
「ありがとね、美里」
一人で暮らしていた時は考えられない贅沢さに、明里は素直に礼を言った。
そんな明里の言葉に。
美里は、嬉しそうに笑うのだった。
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