プロローグ

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だいぶ閑静な通りになってきたなぁ こっちの方面はあまり来たことないしな ナビ通りに行けば…トンネルがあるな その先に高速道路の入り口か 「なんでこんな微妙な所にトンネルがあるんだ?」 こんな所に小規模な山があるのも不思議なんだけど “プルルッ…” スマートフォンが着信を知らせる 車を停める 「雅人か?」 “兄貴か?いつこっちに到着すんの?” 「夜通し車を走らせるから、明日の朝には着くと思うよ」 “そっか、姉貴や母さん達にも伝えとくよ。まぁ長い道のりだから気を付けてな” 「分かってるよ。姉貴達にも伝えといてくれ。じゃあ明日な」 電話を切って車を発進させトンネルに入った… 何でこんなことになってんだよ… ほんの15分前には想像も出来なかったよ。 すっかり冷めた缶コーヒーを飲みながら紫煙を吐き出す。 どうすっかなぁ…戻れないなら進むしかない訳だけど、ナビで確認しても山に囲まれてるし。 タッチパネルを操作しようとしてもトンネルから住宅街の方面には動かせないし壊れてんのかよ… スマートフォンも圏外だし、まぁ山の中なら仕方ないんだけど… とにかく進むしかないか… 車を発進させた。
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