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ピチャ…ジュル……チュル──
粘りのある水音が跳ねる。
「はあ……久しぶりだ…俺の血がこんなに騒ぐのは何百年ぶりか…」
あまりにも濃厚だ。その美酒に酔いがまわりそうになる。伯爵は少女の下半身から溢れる血を美味しそうに味わう。太ももに広がる血も、白いお尻を伝い落ちる雫も余すことなく伯爵は熱い舌を這わす。
舌先が上下に何度も行き交う。そうしながら目の前の小さな突起も舌で拐った。その瞬間、少女の躰がピクリと反応した。
「はあ…ん…」
少女の唇から微かに声が漏れた。赤い血が止めどなく溢れるその部分に繰り返される刺激。少女は突然はっと目を覚まし、そして自分の脚の間で動めく影に蒼ざめていた──
「あ…きゃ…っ…」
少女がもがいて悲鳴を上げようとした矢先、激しい音が鳴った。少女の頬に鋭い痛みが走る。
「騒ぐな……耳障りだ」
上から見据え、低音で囁く声に少女は怯えながら叩かれた頬を庇い、震えていた。
「だ、誰か…っ」
怯えきった声は激しく震え、外の虫の声にも掻き消される程にか細く弱々しい。少女はそっと枕元の明かりをつけようと、震える手でランプを探る。その少女の指先が見つけるよりも早く小さな明かりが灯った。
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