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そして少女は息を飲んだ──
暗闇の中に浮かんだその男の姿に少女は酷く震えた。
「どうした? 俺の姿が見たかったのだろう? それとも、見なきゃよかったと後悔したか?……」
そう言いながら伯爵は薄く微笑む。怯える少女の代わりにランプの明かりをつけたのは伯爵だった。
「ヴァ、……ヴァンパイアっ…」
「満足したか? 俺の姿が見れて…」
震える唇で呟く少女の目の前には、紅い双方の瞳と吸血行為の為に鋭く伸びた二本の牙をさらけ出す魔物の姿。
(敵わない…っ…例え助けを呼んでも皆、殺されてしまうわ…っ)
少女はその姿を見た瞬間、抵抗することを諦めてしまっていた。
「いい子だ…大人しくしていれば痛みに苦しむこともない。それに、今夜はわざわざ噛みつかなくともお前の“ここ”からたっぷりと溢れてきているからな──…当分はコレを頂くことにする」
──グプっ
「あぁっ……なっ」
伯爵は口端に笑みを浮かべ、鮮血が滴る少女の粘膜の窪みに指を入れた。
少女はその刺激に思わず腰を浮かせる。伯爵は長い指をゆっくり引き抜くとそれを見て少女は驚いていた。
「……どうだ? 乙女になった気分は──…これは俺が傷つけたわけじゃない──…お前の躰から勝手に流れているだけだ」
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