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「お、
豆ご飯か」
瀬戸のお椀に盛られた白いご飯に、
艶めいた翡翠色の豆が目にも涼やかで。
額の汗を拭いていた男達の顔が綻んだ。
「そろそろ枝豆の季節だね」
茹でがけに塩を振って、
冷えたビールでいきたいねと笑い声が上がった。
昼のラッシュが一波すぎて、
二時を回れば入ってくる人もまばらになる。
客足が途切れてそろそろいったん暖簾をしまうかと夏目が入り口に向かいかけた時、
からりと引き戸が開けられた。
「いらっしゃ―――」
秋月の声が途切れる。
薄く笑いを浮かべた男が二人、
ゆっくりと入ってくるとカウンターに腰掛けた。
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