第2章

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「秋月さん?」 夏目が慌てて後を追った。 「悩んでばかりいてもしょうがない……また明日、 考えるさ」 少し苦い色の笑いを秋月が零す。 細い川に沿って歩いていけば、 祭りの音が近くなる。 「秋月さん……どこ行くんです?」 出店で賑わう河川敷よりはかなり手前で、 秋月が川原を降りていく。 「蛍を見るにはこっちの方がいい」 昼間の雨で湿ったままの草で足が濡れた。
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