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「秋月さん?」
夏目が慌てて後を追った。
「悩んでばかりいてもしょうがない……また明日、
考えるさ」
少し苦い色の笑いを秋月が零す。
細い川に沿って歩いていけば、
祭りの音が近くなる。
「秋月さん……どこ行くんです?」
出店で賑わう河川敷よりはかなり手前で、
秋月が川原を降りていく。
「蛍を見るにはこっちの方がいい」
昼間の雨で湿ったままの草で足が濡れた。
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