第2章

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「……只今電話に出ることが……」 流れてきた定型のアナウンスに眉を寄せる。 とりあえず伝言を残して、 電話帳を捲って探し出した葛見の病院の番号を次に押した。 「夜分にすみません。 葛見先生の知り合いのものなんですが、 先生はそちらでしょうか?」 『お待ちください』 ただいま緊急の手術中です、 と言われて唇を噛む。 「終わりましたらお電話を下さるように、 お伝え願えませんか?急いでいるんです」 秋月の電話番号を告げて電話を切る。 「秋月さん」 居間の壁に背中を預けて大きく息を繰り返す秋月の脇に、 夏目が膝をつく。 「なつめ……苦し……」 俯いたまま掠れた声で秋月が夏目のシャツの胸を掴んだ。 「どう……どこか痛いですか?救急車を呼び……」
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