番外編1 薔薇の香りに魅せられ

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『なんだ役者はもういいのか? 』 『はい。もう約束の期間はとっくにすぎてるので』 『他に理由は?』 無表情のまま黙って目を逸らした。 『まぁ……いい。それよりあの話は考えてくれているのか? 』 『はい、そのつもりで戻ってきましたから』 『そうか! 要さんも喜ぶ! 』 『四年に一度、呼びつけるじゃないですか…その度、調整するのもいい加減面倒なんです』 『たまにはいいだろ? おまえの庭じゃないか。なんだかんだ言って私のこと好きなくせに……』 『調子乗らないで下さい。俺はもう昔の俺じゃない……』 『私は愛してるよ…雅範』 ずる賢い大人は平気で嘘をつく……
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