alone 一人で

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 遼を連れて、鈴凜学園中等部の学生寮にある自分の部屋に戻ってきた零。  今日は、土曜日でほとんどの寮生が自分の家に帰っているので寮に残っている人は、零を合わせて数名。  寮に載っている彼らも、いま部活中なので寮には、零と寮を警備している警備員しか居ない。  正面から遼を連れて寮に入ると警備員に通報されてしまうので、先に自分だけ寮に入り、自分の部屋に入ると、警備員と通報システムに探知されないように遼を部屋に招き入れた。  部屋に入ってくるなり、遼は零にこう問いかけた。 「ここが君の部屋?」 「そうですけど」  遼の問いかけに、零は首を傾げながら答えた。  零の部屋には、学校からの支給品である机、椅子、布団、学校用品と祖母の家を飛び出してきた際、持ってきた必要最低限の物が入ったバックと十二月で契約が切れるプリペイド式携帯電話しかない。 「一ノ瀬さん。すみません少し席外します。でも、自分が戻ってくるまで部屋から出ないで下さいねぇ」  遼に頭を下げて部屋を出て行く。  ☆  
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