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『俺だ』
『社長、一ノ瀬です。月見坂から連絡貰いました』
『一之瀬、いまどこだ』
『社長! 訊いてください』
『一ノ瀬何があった?』
『彼、一夜零くんが突然動かなくなりました』
『!?』
『社長?』
『あぁ! 一ノ瀬! 何があったかちゃんと説明しろ』
『俺が悪いです』
『はぁ? それじゃあ意味が分からん』
『俺は、彼の絶対触れてはいけない逆鱗に触れました』
『……一ノ瀬!』
『……はい』
『今すぐ零くんをここに連れてこい。それと通信はこのまま繋いでおけ』
『……わかりました』
その言葉を最後に、一ノ瀬の声は聞こえなくなった。
黒鳥は、声が消えたと同時に机に置いたファイルを手に取り、中から資料をもう一度取り出した。
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