1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ

みんなが寝静まれば始まる、本日三回目の反省会。席に着く者は、私以外眠っている。 暖かい布団をかぶって目を閉じる。真っ黒な空間に机に椅子、教卓が生え、黒板が現れる。目を瞑って現れるのが学校なのは学生だからか、それとも学校が好きなのか。 いや、それは無いか。人と関わることは疲れる。あんな場所の何が良いのか。 そんなことはどうでもいい。黒板に大きく赤色で書かれた文章を読む。 「言い訳をしない」ただそれだけが白ではなく、それだけが大きく書かれていた。どれくらいって、黒板の端から端まである。ゴシック体だ。 確かに、言い訳をしているだけではこの反省会に終わりはない。この黒板が元から白色であったのではと思わせるほどの反省点の数々。 これら全てを今まで放置してきたのだ。すべてに言い訳を添えて。このままでは何も進まない。どうにかしなければならない。 どうにかするとして、私はいったい何をすればいいのか。 『何もしてこなかった自分には何も分からない。』 これは、よく聞く言い訳だ。分からないから何もしない。何もできない。そうやって自分を安心させて、やっぱり何もしない。 私の学校でだってよく見るのだから、他の学生だってしているのではないか。 だが、それでは何も変わらない。人間はいつだって挑戦の連続で今の生活に至ったのだろう。食べ物を保存するために冷蔵庫は作られたし、空を飛びたかったから飛行機を作った。移動手段だって、今じゃ金属の箱に乗って移動している。 これらを作った当初は、何も知らない中で失敗を繰り返して成功してきたのだろう。一般人だって、私だってやり方も分からない中自分なりにやり方を探して、失敗して、成功にたどり着けるはず。っと、例えが可笑しかったかもしれない。 可笑しかったのか私には確認できない。何せこの反省会には書記は居ない。自分が何を思っていたのかなんてすぐに忘れてしまう。あぁ、私はなぜ今の反省会を開いたのだったか。 眠い。明日だって学校だ。いや、休みだったか。覚えていないが、どうせどっちでも朝からすることがある。さっさと寝てしまおう。 第三回反省会に参加してくれた皆さん。おやすみ。また、明日。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!