第六章 海の消える先二

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「弘武!逃げろは聞こえんのか」  後ろから将嗣にゲンコツを入れられ、俺は後ろに下がった。 「誰に雇われたか吐かせろ。何も言わないようであったら、 夜に船に乗せて某国のあたりに流れるように捨てて来い」  某国というのは、名前は言えないが国際交流のない、行けない国の事であった。 国交がなければ、一生帰って来られない。 「分かりました!」  数人の男が襲撃者を、連れて行った。 「弘武。俺は倍薬(ダブル)を許しているわけではないよ。 ただ俺達は警察ではない」  場所代を払え、売り上げの一割を奉納せよ。 その他、接待を受ける権利を貰うという。
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