プロローグ

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う~ん……うるさい…… スマホの音が私の眠気を覚ました。 音からして、アラームじゃないよね。 これは電話の着信音だ。 私は手だけを動かしながら、スマホを探した。 スマホをようやく手に取ると、ベットから起き上がり、電話の相手を確認した。 電話の相手は夫からだった。 私はすぐに電話に出た。 「どうしたの?」 「ごめん。寝てたか?」 「ううん。大丈夫だよ」 「そうか。実は今日早く帰れそうなんだ。何か買って来るけど何がいい?」 「じゃあ、卵を買ってきてほしいな」 「OK」 そう言って、夫は電話を切った。 優しくて、かっこいい私の夫。 私の事だけを見てくれている私の夫。 でも私は…… 「旦那か?」 隣から、私の浮気相手が目を覚ました。
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