第3章  隣の部屋のクラスメイト

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「昨日聞いてるかもだけど、牛乳と納豆とヨーグルトは毎日一パック食べる事ってルールだよ。平気?」 「うん、大丈夫」  どれも嫌いではないから問題はないが。 「だったらよかった。関西から来た奴は納豆は無理って残すことが多いから」  食堂の冷蔵庫の中にクラス別に入れてあって、夜まで残っていれば欲しい人が食べたり飲んだりしていいいが、できるだけ毎日食べるように決まっているそうだ。 「でもだれが決めてるの、そのルール」 「管理栄養士の細野さん。たいてい食堂か厨房にいるよ。食べたいメニューがあればリクエストも受けてくれる。機嫌がよければおやつにクッキーやカップケーキも作ってくれる」  顔は強面だけどな、と北原は親しみをこめた口調だ。本当なのか冗談なのか。浩美はくすりと笑った。  全寮制で成長期の子供を預かっているから、メニュー作りにはかなり気を配っているらしい。まだ二回しか食べていないが味はいい。  ひとまず牛乳パックは冷蔵庫にしまってお茶を飲んだ。  食べているうちにはっきり目が覚めてきて、そういえば寝起きのままの長Tとジャージ姿なことに気づいた。よく考えたら顔も洗っていない。  家族以外にこんな姿を見せたことはないが、寮生活ではパジャマ姿を目にするのも当たり前なんだろう。  北原は気にしたようすもない。北原自身もTシャツに黒ジャージという服装だ。 試し読み 完 ぜひ本編もご覧下さいませm(_ _)m 読み放題設定しております! 1巻 https://www.amazon.co.jp/dp/B084JJMLVK 2巻 https://www.amazon.co.jp/dp/B0859V1TMM 3巻 https://www.amazon.co.jp/dp/B0899J7J24
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