3043人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
「昨日聞いてるかもだけど、牛乳と納豆とヨーグルトは毎日一パック食べる事ってルールだよ。平気?」
「うん、大丈夫」
どれも嫌いではないから問題はないが。
「だったらよかった。関西から来た奴は納豆は無理って残すことが多いから」
食堂の冷蔵庫の中にクラス別に入れてあって、夜まで残っていれば欲しい人が食べたり飲んだりしていいいが、できるだけ毎日食べるように決まっているそうだ。
「でもだれが決めてるの、そのルール」
「管理栄養士の細野さん。たいてい食堂か厨房にいるよ。食べたいメニューがあればリクエストも受けてくれる。機嫌がよければおやつにクッキーやカップケーキも作ってくれる」
顔は強面だけどな、と北原は親しみをこめた口調だ。本当なのか冗談なのか。浩美はくすりと笑った。
全寮制で成長期の子供を預かっているから、メニュー作りにはかなり気を配っているらしい。まだ二回しか食べていないが味はいい。
ひとまず牛乳パックは冷蔵庫にしまってお茶を飲んだ。
食べているうちにはっきり目が覚めてきて、そういえば寝起きのままの長Tとジャージ姿なことに気づいた。よく考えたら顔も洗っていない。
家族以外にこんな姿を見せたことはないが、寮生活ではパジャマ姿を目にするのも当たり前なんだろう。
北原は気にしたようすもない。北原自身もTシャツに黒ジャージという服装だ。
試し読み 完
ぜひ本編もご覧下さいませm(_ _)m
読み放題設定しております!
1巻 https://www.amazon.co.jp/dp/B084JJMLVK
2巻 https://www.amazon.co.jp/dp/B0859V1TMM
3巻 https://www.amazon.co.jp/dp/B0899J7J24
最初のコメントを投稿しよう!