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急に怒鳴ったりして、ナサは自分でもどうかしてるな…と思った。しかし、一度癇癪を起こしてしまったら止まらない。自分でも必死に感情をコントロールしようとは思うのだが、止められないのだ。
もうどうでもよくなって、自分の言いたい事だけをどうにか相手に伝えようと捲し立てる。なるべく残酷に…、
なるように。
「…ごめんなさい。」
春日が席から立ち上がると、はっきりした口調で言った。
「私がやってきた事は、本当に馬鹿だったって思ってるわ。許されないって事は本当に良く解ってるの。あなたが何をたくらんでるかしらないけど、私はもう思い出したくないの。過去の事だって思いたいのよ。お願い。もう掘り起こさないで。」
少しずつ震える春日の声。
ナサの目がカッと見開く。
「図々しいにもほどがあるわっっ!!」
そして、勢いよく教室から出て行ったのだ。
★★★★
図星だった。本当は、春日には今日の朝、どう責任をとって貰おうか、話会うつもりでいた。自分の無二の親友を痛め付けた責任。
春日はもう変わってしまった。いっそ、相手も喧嘩腰で来てくれればよかったのだ。なんな風に言われてしまえば、悪者は本当に自分になってしまう。
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