第4章《現世界(リアルワールド)》

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あたし (魅咲 碧李亞) 「ここに座っていてください、サタン様…」 サタン様を椅子に座らせあたしは 買った魚を台所に持っていき ちょうど2枚入っていたので それをグリルにいれて焼いてる間に お味噌汁を作ろうと冷蔵庫から 味噌と舞茸、豆腐、ワカメを取り出す サタン様にちらりと視線を向けると あたしが冷蔵庫から出した食材を 不思議そうに見つめており 冷蔵庫に興味が沸いたのか 椅子から立ち上がると 彼は尖った耳を僅かに冷蔵庫に 近づけて音を聞いている 魔王サタン 「ふむ…調子は良さそうだな…」 とぽつりと呟く あたし (魅咲 碧李亞) 「あ、あの…冷蔵庫を知ってるんですか?」 お味噌汁を作りながらサタン様に視線を向ける 魔王サタン 「いいや…知らんな…レイゾウコと言うのか 私の住む異世界(パラレルワールド)にも 似たような冷氷箱(フリーズボクス)と言うものがある 電魔石で出来ていて… なまものをいれるにはうってつけなのだ それと同じような機能があるのは 音を聞いて分かった」 す、すごい…サタン様 音だけでどういう状態なのかわかるんだ… あたし (魅咲 碧李亞) 「…サタン様はもしかしていつもそうやって…?」 と首を傾げて恐る恐る訊ねる
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