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「そんなことで怒ってたの? 可愛いなぁ」
「別に怒ってませんけど。ナンパにはついていかない主義なんです」
どうやらどんどん直人のツボにはまっていくらしく、もう喋ることもできないほど笑い転げている。
そんなに大笑いされると余計気を悪くするわけで。
「ちょっ、待って」
暗くなった公園で、引き留める直人を振り切って立ち上がり、公園を出ようとした。
「もう二度と会うこともありませんから。さようなら」
笑いすぎて痛むらしいお腹をかばいながら直人が追いかけてくる。
「待てよ」
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