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それでもなぜかいつも以上に不安が拭いきれない私を、直人は後ろから抱きしめアイロンをアイロン台に戻した。
「今度の撮影から戻ったら、決めてることがあるんだ」
耳元で囁く声がいつもよりも優しい。
「なに?」
「本当は帰ってからのつもりだったけど、なんだか今言いたくなったから言う」
「だからなによ」
もったいぶる直人はとても楽しそうで。
なにか企んでいるのはよくわかった。
また写真展をするのか、それとも写真集だろうか。
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