心の隙間に

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「ときどきでいいなら」 「わかった。来られるときだけでいいから」 しばらく部屋にこもっていたので、急に毎日働く自信がなかった。 琴乃さんも無理矢理引っ張り出そうと言う気はなさそうで、気長に待ってくれようとしている。 ただ、週に1・2度と思っていても、忙しそうな様子を見ていると、家にいても気になって仕方がなかった。 どうしても手が足りなければ連絡があるだろう。 そう思っていても、初めて呼び出されたとき以来電話はかかってこない。 もしかしたら電話が出来ないほど忙しいのかと、スマホとにらめっこをすることが増えた。 居ても立ってもいられず、結局ひと月後には毎日通うようになっていた。 .
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