リベンジさせてください!

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木田さんに確認したところ、 オレは辛うじて「可愛い」とは言ってなかったようだ。 何より、また飲みに行ってくれると言ってくれたことが…嬉しい。 良かった。 無意識のうちに、木田さんに嫌われなくて本当に良かった。 オレは人付き合いは嫌いじゃないが、不器用だ。 そんなオレでも分かる。 木田さんって人は…軽々しく人を寄せ付けない。 寄せ付けないように、あえて、してる。 オレには何故かハマってくれてるんだけど、奥さんにも言われた。 「木田くんが仕事関係で心開くなんて、市川くんが初めてよ?なんかしたの?賄賂?」 奥さんのジョークにただ笑うしか出来なかったんだけど、ちょっと嬉しかった。 オレにだけ? 10年働いてても、オレにだけ? 意識してるのは、認識があった。 それは、なんなのか…なんでなのか…分からなかったんだ。 でも、 さっき…その答えが出てしまいそうで 慌てて木田さん家を後にした。 飲んだくれたオレを嫌がるワケでもなく なんなら引き止めてくれてもいた、木田さん。 つい、つい… 抱きしめそうになってしまったからだ。
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