気になる背中

リベンジさせてください！

普通はこんな相談できないのに…ありがたいな。

でも、この想いが恋なのかどうかまでは、やはり自分にしか分からない。

結局は、完全にスッキリしたワケではなかったので、会社までの道のりは重いものとなってしまった。

「市川くん？ボーッとしてるけど、大丈夫？ちゃんと聞いてた？」

「へっ？…あっ、向井さん。…すみません、聞いてませんでした。」

しまった。朝礼中だった。

てか、いつの間にか終わってたんだけどね…

「もう…。８月16日にKANTOの50周年パーティーあるって！」

「パ、パーティー？？」

「詳細は追ってだけど、全員参加だからね？お盆休みだし、旅行とか入れちゃダメよ？」

「あ、はい！」

そうか、50周年で何かあるって入社の時に言われたが、パーティーがあるのかぁ。

「ごちそう出るんですか？」

「もう、お子様ねぇ～…。でも、私も嫌いじゃないわよ！ホテル貸し切りだから期待大よね？フフッ」

向井さんと他愛もない話をしているうちに、周りの営業マンは外回りへと出て行っている。

あっ、オレも行かなきゃ。

入荷品を忘れないように鞄に入れ、ホワイトボードに外回り先を記入。

「立山鉄工所…井川製作所…半田電機……」
よしっ。一番に木田さんに会いにいくぞ。