【決意】

5/8
前へ
/15ページ
次へ
「そういえば、もう一つ問題忘れてるよ」 道也が思い出したように声をかけた   「何だよ?」   「先輩だよ、加納先輩」 それを聞いた真護の表情が強張る   「……確かに、決着付けないと五月蝿そうだな…」   「納得はしないだろうね」 加納源一郎(カノウゲンイチロウ) 二人の一学年上の先輩であり真護に敵対心を持っている男である。   「どうする?」   「どうするって…やるしかないんじゃねーの?」   「だよね~♪」 明らかに道也の声は楽しんでいる感じだった。   「コノヤロ…先におまえからやってやる!」   「わわっ!冗談だって!」   廊下へ逃げ出す道也を追い掛けて行く…それは昼休みの終わりを告げるチャイムとほぼ同時だった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加