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「そういえば、もう一つ問題忘れてるよ」
道也が思い出したように声をかけた
「何だよ?」
「先輩だよ、加納先輩」
それを聞いた真護の表情が強張る
「……確かに、決着付けないと五月蝿そうだな…」
「納得はしないだろうね」
加納源一郎(カノウゲンイチロウ)
二人の一学年上の先輩であり真護に敵対心を持っている男である。
「どうする?」
「どうするって…やるしかないんじゃねーの?」
「だよね~♪」
明らかに道也の声は楽しんでいる感じだった。
「コノヤロ…先におまえからやってやる!」
「わわっ!冗談だって!」
廊下へ逃げ出す道也を追い掛けて行く…それは昼休みの終わりを告げるチャイムとほぼ同時だった。
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