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目を開くと道也の顔が見えた
「気がついた?」
その言葉は真護に負けを悟らせた
「くそっ!どうやって負けたかも思い出せない…」
「聞きたい?」
真護はゆっくり立ち上がりながら「いらねぇ……」とだけ呟いた
辺りはすっかり陽が落ちていた
「ゲジメも付けたし後は明日に備えて寝るだけだね」
「……………」
暗くて真護の表情は読み取れない
「…………決めたんだもんな」
「………そうだね」
道也もそれ以上は言葉が続かなかった
今まで味わった事がないほど静かに、そして確実に時間が過ぎていった
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