第1章 「invader-侵略者-」

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向かった場所は棟を出て、棟の裏にある、一見、工事現場等に置いてある普通のプレハブ。 しかし、その見てくれと違ってドアをの中へ足を踏み入れればそこは芸術の世界。 床にはフローリングが敷き詰められ、 壁には断熱材も壁紙がきちんと貼られ、そこには額縁に飾られた絵が一面を覆っている。 冷蔵庫もあるし、安物だかソファー、エアコンだってある。 そしてなりよりも、この空間を引き立ているのは、使い込まれた画材達。 「嗚呼、最高な空間だなあ」 ソファーに向かって「バフンッ!」と音を立たせ座り込んだその時だった。 「バンッ!」と大きな音を立たせドアが開かれ、そこにはあの時に会った人物が立っていた。 その姿は、この芸術的な世界とは正反対な見てくれだが、どこか惹かれる美しさを持っていた。 そして、その鋭い目を細くした笑顔でこう言った。 「ここが美術サークルの「Earth」ね!私、今日からお邪魔するからよろしく!」 …………え? こうして俺の退屈な日常は一変し 「Earth-地球-」と「invader-侵略者-」の物語が幕を開けた。
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