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「2人目よ、2人目」
「あー、2人目ね」
容子の言葉に答えに詰まる。
「何よ、その反応。
考えてないの?
それとも欲しくないの?」
微妙な私の反応に容子が悔い気味に聞いてくる。
「欲しくないわけじゃないんだけど……」
「ああ、そっか。
咲穂、復職したばっかりだったね」
口ごもる私に容子はすぐに察してくれた。
そう、容子の言うとおり陽花が2歳になったと同時に私は復職したばかりだった。
「うん、だからさすがにね……。
容子は凜太郎くんを出産と同時に仕事を辞めたんだったよね」
「うん。私も迷いはしたんだけど凜太郎を生んだら迷いは消えたというか。
離れたくないって思っちゃって」
愛おしそうに凜太郎くんを見る容子はすごく幸せそうで仕事を辞めたことなんて微塵も後悔していないのが分かった。
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