エピソード1、ギースの場合

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ニトロがそう言っていじけているのを見て、ギースも流石に助け船を出した 「お~い、クライス、てめーもそういうなら能力が『根暗ぼっち』になるじゃねーのか?」 「うわ!隊長ひでー!おれ友だちいっぱいだよ! 能力のお陰でお友達100人いるよ!」 「能力で友達出してもなぁ・・・・」 「あの・・・彼はどういう能力で・・・?」 「ああ、クライスは『シャドウフレンズ』って能力で影からお友達いっぱい出せるんだ。」 ギースの説明によると、クライスの能力である『シャドウフレンズ』は光さえあれば多くの影を自分の中から出すことができるという技らしい しかも、その影は実体を持ち、多少の物の持ち運びや盾のようにも使えるそうだ 「え、自分の分身とかじゃなくて?」 「本人曰くお友達だそうだ まあ、・・・友達いなくてな。影だけが友達なんだそうだ」 カールの質問にギースがそう答えると「ああ、・・・影が友達・・・それは、ちょっと・・・」という雰囲気が新人2人から発生しクライスを見る クライス自身もその目に耐えられなかったようでプルプル震えながら抗議した 「ううううう・・・・・!!根暗じゃない!ボッチじゃないもん!」 「『もん』言うな。気色悪い つか、お前話しかけることできてもそういう自分勝手に話進ませるから その後が続けられなくて友達出来ないっていつも嘆いてるじゃねーか」 「・・・・・うわああああああああああん! 隊長のばか!あほ!ハゲツルピッカーーーーー!!!」 ギースの言葉に耐え切れなくなったようで、クライスは泣きながら逃げ言葉を吐いて施設へと戻って行った 「おい!それは関係ねーだろうがよ!つか、ハゲてねーわ!」 ギースがそう抗議しても、クライスの姿はもうとうになく夕日の光だけが3人を 照らしている その様子に唖然としながらカールは呟いた 「・・・行っちゃった。なんだか嵐のような人だね。からかったり泣いて逃げたり」 「はあ、・・・ま、お調子者でシャイな奴だが仲よくしてやってくれ」 「はは、随分な奴っすね」 「悪い奴じゃないみたいなので、折を見て話かけてみます」 新人2人それぞれの言葉を聞いてわらいながら 彼らは次の日の戦地への準備をするために施設に戻ったのだった
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