第5話 エピローグ

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 次に目覚めると、俺は知らない硬いベッドの上に寝ていた。ここはどこだ……。  天井も左右の壁も、冷たいコンクリート。  おまけに両手を鎖で繋がれている。  不思議と恐怖はないが、どくん、ふいに胸を強打したような動悸が襲った。  どくん、どくん、ゆかり、綾奈、無数の、人人人が、フラッシュバックで流れていく。  パニックになり声をあげようとした瞬間、 「あつむ!」  ゆかりの高い声が、俺を呼んだ。
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