就職したら上司がヒトじゃなかった

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「彼が乃亜(ないあ)恵夢(えむ)くん。副課長だよ。  で、隣の彼は(にのまえ)彰吾(しょうご)くん。  その隣の彼女が手景(てけい)理々(りり)さんで、こっちの机の子たちは奥から、名井阿(ないあ)英智くん、奈衣亜(ないあ)(けい)くん、無形(むぎょう)とし子さん。  あの端っこの方にいるのはゴミ…じゃなくて、弥五(みご)(はじめ)くん、二実(つぐみ)さん、(なお)くん。  ほかにも今居ない子たちがいるけど、まあ、会う機会があったときでね」  椎課長が、げちょげちょや黒いのや虫っぽいのを指差しながら説明する。 「見た目はすごいけど普通に会話出来るから、心配しないでね。必要なら、人間に擬態も出来るし」  ああそうですかって、納得出来るやつが居るなら会ってみたい。 「あの、ここって、人間は…」 「きみだけだよ。ほかは、僕みたいな外なる神の化身とか、奉仕種族とか、そんな」  ナイアーラトテップって、知ってるかな?  椎課長は、いと爽やかに微笑んだ。  辞表を書こうかな。本気で、そう考え始めた。        就活したら上司が邪神だったんだけど、なぁ、ほんと、どうしたら良いのかな……。
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