僕と守るべき人

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朝になり、起きると、 京介さんと目があった。 「京介さん、おはようございます」 「おはよう、凛」 朝から好きな人の顔が見れるのは、凄く嬉しい。 左手の指に何か違和感を感じて、見てみた。 「えっ」 そこには、薬指に指輪がはめられていた。 「えっと、京介さん、これ」 「まぁ、飾りみたいなものかも知れない けど、俺がこうしたかったんだ。 本当の意味での結婚は少し難しい、 でも、俺は凛に一生の愛を誓う」 「僕も京介さんに一生の愛を誓います」 二人は、キスをした。 「凛、俺、報告したい人が居るんだけど」 「誰ですか」 「出掛けるから、準備するぞ」        お墓参りへ 「ここ、どうして京介さんが知ってるんですか?」 「ちょっと調べた、沙代さんのお墓 ちゃんと報告したいと思ってた。 凛は、俺が貰ちゃいますって……。 それに、二人の愛して止まない天使達も ちゃんと愛す、そして立派な男に育てて見せますって」 「京介さん、本当にすごいですね」 「また、惚れ直したか」 「はい」 お墓参りが終わった。 「凛、先に車、行っといてくれ。 俺、これ、片付けてくるから」 「はい」 京介さんが、桶を戻しに先に行った。 「じゃあ、沙代、また来るね」 立ち去ろうと歩き始めたときだった。 『凛、幸せになってね』 沙代の声が聞こえた気がした。 気のせいかも知れないけど、確かに僕には聞こえた。 「沙代、僕、幸せになるからね」
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