僕と先輩

10/12
前へ
/34ページ
次へ
京介さんの家まで、無言が続いた。 会話は無いものの、手だけはしっかり握っていてくれた。 人が見るているかも知れないのに、強く手を握っていてくれた。    京介さんの家 (自室へ) 「そこ座れ」 そう言われて、鞄を近くに置いて、ソファーに座った。 その隣に京介さんが座った。 「まぁ、最近、上の空になってる理由が知りたいんだろ」 「そうですね」 「はぁ、カッコ悪いかも知れないけど、聞いてくれるか」 僕は、頷いた。 「最近……、エロい夢しか見れないんだ」 ? 「凛とエッチしてる、夢だ」 エロい……事。 「まぁ、健全で思春期の男だから、 そう言うときもあると思ってる。 でも、最近、凛を見てるとムラムラする。 全然、勉強に集中出来ないんだ」 エッチな夢、僕を見てるとムラムラ……。 「凛、エロいことには疎いし、今時、 自分の部屋にエロ本のない奴なんて、希少生物だぞ」 「京介さんは、僕の事、エッチな目で見てたんですか?」 「恋人に欲情しない奴が何処にいる」 欲情って……。 何か、反応に困る。 「その……、京介さんは僕とエッチな事したいんですか?」 「凛が嫌じゃなければ、お前を傷つけたい訳じゃないからな」 どうしよう……。 「僕は、どうすればいいですか?」 「凛が思う様にやればいい」 京介さんとエッチな事……。 緊張する、けど、不思議と怖くない。 してみたい……かも。 「京介さん」 京介さんの腕を両手で掴み、下を向きながら、 「その……、してみたいです。 や、優しくしてください」 恥ずかしい、顔が熱い。 ソファーに押し倒された。 「本当に、良いのか?」 「はい」 腕を首にまわした。 「京介さんが、良いです」 「痛かったら、言えよ」 「はい」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加