僕と先輩

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それから、僕は、宣言どうり。 京介さんと同じ高校に入った。 そして、高校に入ったら、言おうと 決めていたことを京介さんに伝えようと思う。      入学式の後 「あの、京介さん、僕、中学生の時。 初めて京介さん見たときから、好きでした」 「えっ」 「だから、僕と付き合って貰えませんか!!」 緊張なんてもんじゃなかった。 このまま、嫌われてしまうじゃないかと恐怖が襲ってきた。 でも、この気持ちを伝えずにはいられなかった。 「凛」 京介さんは、優しく僕の名前を呼んだ。 「本気でいってるのか?」 嫌われてしまっただろうか……。 「はい。 京介さんの事が好き……」 好きっと言った瞬間。 抱き締められた。 「俺も好きだ、大好き。 俺も言おうか、迷ってた。 でも、嫌われたら、どうしようと思って 凛に嫌われるくらいなら、このままでいいって思ってたから」 僕を抱き締める腕に力が入っていた。 「凛は、俺のものだ」 「京介さん」 最初は、何が起きたか分からなかったけど 抱き締められて、好きと言われたら、 不安も恐怖も無くなって、頬に冷たい感触が伝った。 自分が泣いていると気が付くまで、 そう時間はかからなかった。 「京介さん、京介さん」 京介さんを呼ぶ声が震えていた。 良かったと安堵したと同時に、 嬉しくて、涙が止まらなかった。
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