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ギルマスに、取り敢えずルグルド領の水晶城(あたしの家)に向かう事を勧められ、まずルテ、オリジン、セサルを引き連れゲートで移動した。
予想に反して、城はピカピカで塵一つ無いような状態で、何より驚いたのは元奴隷達が昔のまま住み込んで城を綺麗に保ち、領内の巡回を自主的にこなして平和を守っていた事だ。
主人も無しにどうやって生活していけていたのかと思ったら、ロイがあたしの代わりに仮の主人になって養っていたらしい。
「わたし達はユウさんの奴隷を止める気は更々ないんですからね!」とは、ハッと息を呑む程美しくなっていた、ラーダ兄妹のシノちゃんの言葉だ。
個人差はあれど、皆歳を取っていて、少し置いていかれた気分だ。
変わっていないのはエルフのリーア、妖精のフィーネくらいのものだし。
そうそう、食欲魔人で愛すべきお馬鹿な竜人のカルナ。彼女が、ちょっと食べるのが好きで、ちょっっと戦うのが好きなだけの比較的マトモな感じになっていたのがとても驚いた。
言葉は通じているのに全体の2割位しか理解してくれなかったのが、8割がた理解するようになっていたのだから凄い。
……凄いんだよ?
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