28人が本棚に入れています
本棚に追加
「あき……そんなに、締めつけない、で」
「……っ……知らな……」
もう身体はとっくに自分の意志を離れてしまっている。こんな風にしたのは君のくせにと、濡れた琥珀の瞳が睨みつける。
その色に、夏目の背筋がぞくりと波立った。
「っあ!」
いきなり突き上げられて、秋月の唇を嬌声が破る。
「ごめ……もう、ダメ」
秋月を焦らす余裕も気遣う余裕も、とっくに無くなって。自分だけの快楽を追って夏目が動き始めた。半ばまで埋め込んだそれをゆっくりと引き出すと、叩き込むように秋月を抉る。
「夏目―――っなつ……」
乱暴に穿たれながら、伸ばした腕で秋月が夏目に縋りつく。
ぐちゃぐちゃと立つ濡れた音は、秋月の内部からなのか、夏目から零れてくるものなのか。あるいは最奥に呑み込ませた昨晩の名残かもしれなかった。
「なか、キモチイイ……熱くってきつくって」
食べられてるみたい、と夏目が顔を寄せる。
「夕べもよかったけど、今朝はまたスゴイよ……もっと奥に来いって、吸い込んでくる」
「ばっ……言う、な―――っ、あ!」
根元まで咥え込まされて秋月の言葉が途切れる。奥で回された腰に粘膜を掻き混ぜられて、甘い悲鳴が上がった。
「ね、秋月さんも、いい?」
言葉にならない声を零し続ける唇に、夏目が指を当てた。
「俺ので、感じる?」
あきづきさん、と甘えた声で訊かれて。秋月がうっすらと瞼を開いた。生理的に零れてくる涙が視界をぼかす。
「かん……感じ―――っん、あ―――っあ」
教えてと強請ってくるくせに。抱えなおした下肢に夏目が腰を打ちつけてくるから。押し出されるばかりの息に邪魔されて、言葉が紡げない。
ずるりと引き抜かれる動きに、逃がすまいとでも言うかのように秋月の内部が絡みつく。
先端のぎりぎりまで引き抜くのは、そのあとにより深く抉り込みたいから。濡れた粘膜が擦れあう快楽を、より長く味わいたくて。
「ひ、ぁ―――ッアアア!」
ぐちゅ、と激しい水音と共に昂ぶりを埋め込めば、甘い色の髪がシーツを打つ。とくとくと早くなった鼓動にあわせるかのように、秋月の内部も悦びの蠕動を繰り返す。
最初のコメントを投稿しよう!