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「ーーでは、今日の打ち合わせはこのあたりでよろしいでしょうか?」
「そうね、当面のことは決められたし、大丈夫だと思う」
それから一時間ほど決めるべきことを話し合い、取り急ぎ確認するべき事柄を確認しあっていくと、当面の間困らない程度には話が進み、キリが良いと判断したらしいヘスティアーが話を打ち切る。
マリアさんはそれに頷くと、手元に浮かべていたメモ用のウインドウをしばらく操作し、数枚のスクロールにオブジェクト化すると俺達に配る。
受け取ったそれを開くと、話し合いの内容がわかりやすく纏められており、どうやら情報はしっかり共有してくれるらしい。
もちろん俺達も自分達なりにメモは作ったが、それでもマリアさんのメモはありがたかったので有効活用することにする。
「……よし」
新しくメモ用のウインドウを開き、そこに受け取ったスクロールの字が印字された面を押し付けると、ウインドウに吸い込まれるようにスクロールが消えていき代わりにウインドウにスクロールに書かれていた文字がそっくりそのまま浮かび上がる。
スクロールのコピー&ペーストに成功したのを確認すると、それからさらにウインドウの操作を重ねていき、現れた「送信」と書かれたボタンをクリック。
合わせてもう一度、今度は俺が書いたメモで同様の操作を加えるとウインドウを消し、同じようにメモを現実の携帯端末なり家のネットワークに送信している他のメンバーを待つ。
ルナ、リリアさん、シャインなどのこの世界に慣れたメンバーは俺が終わるより早くすでに操作を終えていたが、セブンは初めての操作に四苦八苦しており、ウインドウを可視化してリリアさんの補助を受けていた。
「……じゃあ、今日のところはこれでお開きにしましょうか。あなた達は急につき合わせちゃってごめんなさいね」
「いえ、こういうのは早いほどいいですから」
セブンが操作を終えるのを待って、マリアさんが謝罪の言葉と共に場を締めに掛かる。
あまり長時間話し合っても効率が悪くなるし、それに滅多に人が来ないとはいえここは一応フィールドだ。今更だが他の人目に触れるかもしれない以上あまり長居するのは得策じゃないだろう。
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