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「そうだよね……でも……」
臆病な聖人に声を掛ける以上の勇気は起きそうにない。
ここで聖人の恋バナは一旦幕を閉じた。
その後、それ以外の近況をお互いぽつぽつと語り合った。どちらかというと奏多が多めに話している。相槌をする聖人の飲むピッチはかなり早かった。聖人は意外と飲酒が好きなのだ。だが強いかどうかは疑問なところ。
一方奏多はそれ程飲んでいない。彼もかなりの酒豪だというのに。
ふと、二人の会話が途切れた。その時、聖人は奏多の情欲を含んだ眼差しに気付いた。
「聖人、今日、俺んち泊まってけよ」
「うん……」
奏多の誘いに聖人は恥ずかしそうに頷いた。
この後、奏多に抱かれる。それを意識すると、聖人の背筋は甘く切なく震えてしまう。
二人は親友でありながら、時折体を重ねる関係でもあった。
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