scene.9

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「篠宮君達も決まってるんでしょ? 部活も引退して練習はない訳だし」 それはそうだけど、斎達もいつも仲間同士で過ごしていた訳で、今年ももちろんそうするんじゃないだろうか? 私がそう言うと、杏奈は首を横に振った。 「今年は違うみたいだよ」 「え!? なんで知ってるの?」 どこからの情報? 私でさえ知らない蘇芳館のテニス部メンバーの予定を何故杏奈が? すると杏奈は、得意げな顔でスマホを取り出した。 「藤代君情報」 「…ちゃっかり藤代君と連絡先交換してるとか、さすが杏奈だね」 「ありがとう!」 私が脱力していると、杏奈は私の肩を抱いて、小声で囁く。 耳元が少しくすぐったい。 「これはもう、篠宮君誘うしかないんじゃない? うちのクリスマスセレモニー、結構見応えあるしさ」 「…」
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