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「篠宮君達も決まってるんでしょ? 部活も引退して練習はない訳だし」
それはそうだけど、斎達もいつも仲間同士で過ごしていた訳で、今年ももちろんそうするんじゃないだろうか?
私がそう言うと、杏奈は首を横に振った。
「今年は違うみたいだよ」
「え!? なんで知ってるの?」
どこからの情報? 私でさえ知らない蘇芳館のテニス部メンバーの予定を何故杏奈が?
すると杏奈は、得意げな顔でスマホを取り出した。
「藤代君情報」
「…ちゃっかり藤代君と連絡先交換してるとか、さすが杏奈だね」
「ありがとう!」
私が脱力していると、杏奈は私の肩を抱いて、小声で囁く。
耳元が少しくすぐったい。
「これはもう、篠宮君誘うしかないんじゃない? うちのクリスマスセレモニー、結構見応えあるしさ」
「…」
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