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漫画のアシスタント部屋と言えば、並べられた机。資料で溢れた机の上。
デジタル処理班、アナグロ処理班、ご飯作る係。
触れる指先、生まれる恋心、飛び交う枕までは俺の妄想だけど。
そんな俺の気持ちを踏みにじるように、そのアシスタント部屋は存在していた。
「応答、ありません」
「構わない、範囲を広げろ」
「チーフ、案の定、パスポートが見当たりませんでした」
「な、なんだここ……」
入って飛び込んだのは大きなモニターだった。
モニタールームには、ヘッドフォンとマイクを装着した男の人二人が画面を見ながら誰かに連絡している。
「スカイダイビング班、用意」
「スカイダイビング班?」
混乱する俺を置き去りに、十文字チーフがどこからか取りだしたサングラスを装着した。
「よし。屋上の自家用ジェット準備開始」
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