ココロ交錯パラドクス(1)

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 低く唸るエアコン。  少し肌寒くて、私は自分の腕をこする。少し短めの制服スカートのせいじゃない。冷房18℃強風から動かないその設定のせいだ。  ぱらっ。 「くしょん」  小さくくしゃみが出たのは、強風の設定が部屋の埃を巻き上げるから。  掃除も行き届いていない上に窓も締め切っているし、カーテンもいつから開けてないのかといった感じ。  ……なんて不健康なんだ。  ぱらっ。  よくこんな部屋にいるな、と思ってユウキの顔をちらりと見る。  眠そうな感じの目。寝癖はない、と言った感じの髪型。運動ができなさそうな身体つき。そして、その肌色は実際に運動など少しもしてないことを物語っている。……睫毛長いな。  そんな顔を澄まして、目線は本に落ちている。そして、また本のページをめくった。  ぱらっ。  …………。  いらっ。  私はカーテンをあけて、窓も開けた。陽光に目が少し眩む。そして、少し足を叩きつけるようにしてエアコンのコントロールパネルのところまで行って、電源を切った。 「ちょっ。お前、突然なにすんの?」
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