一章
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『……』 「…?何か聞こえなかった?」 「えー?何も聞こえなかったケド?」 疲れてるんじゃない?今日は早く寝なよ、との友人の気遣いに、そうかなぁ?と首を傾げる。 世は夏休み。今年度大学受験を控える彼女は、多忙な日々を送っている。 「確かに、宿題やら講習やらで疲れてるし、今日は早く寝ようかな…」 でも、と彼女は思う。自分は確かに聞こえたのだ、と。女の子が泣くような悲しい声が…。
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