二章

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「うわぁぁあぁん…ひぐっ…わぁああん…」 「もういやっ!!!一体何なのっ!!?出てきなさいよっ!!」 あれから一週間、段々はっきり聞こえるようになっていた泣き声はとうとう3日前から常に聞こえるようになり、彼女は部屋の中で一人狂ったように叫んでいた。 いや、訂正しよう。彼女は謎の泣き声によって狂っていた。 現に、彼女はもはや生活を営む余裕を無くし、ガリガリに痩せ、汚れた服を着て、髪を振り乱し、青白い顔に充血した真っ赤な目を爛々と光らせている。 と、不意に、
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