第1話 《おばちゃんありがとう》

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私のおばあちゃんが今日、亡くなりました。 おばあちゃんは昭和15年戦時中に生まれ昭和39年東京オリンピックが行われた年にお見合い結婚でおじいちゃんのところへお嫁にきました。 私はおばあちゃんのお葬式の写真を見付けるようにお母さんから言われおばちゃんのアルバムを見ていた。 母さんが「歩美…おばあちゃんのアルバムにいい写真ある…葬儀屋さんが取りにくるから早く見付けておいてね…」と、母さんは美容室へ出かけた。 おばあちゃんって若い頃ってすごく美人だったんだな…。 この写真でいいか…。 5年前におばちゃんが友人3人で熱海旅行へ行った時の写真だった。 私がアルバムから写真を剥がすと写真の裏に「私のお花畑を掘りなさい」と、書かれてあった。 お花畑とはおばちゃんが大事にしていた花壇だと思い私は花壇を掘りお越した。 30センチも掘るとクッキーの缶が出てきた。 私がディズニーランドに行った時おばちゃんにお土産に買ってきたクッキーの空き缶だった。 開けると鍵と銀行名と暗証番号の書かれた紙が入っていた。 私は貸金庫の鍵だと気付いた。
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