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それからの一週間は会社でどんな嫌なことがあっても妻がどんな態度でも笑って過ごせた。
火曜日銀行の応接室へ入るとテーブルの上に8億円が重なって置いてあった。
支店長が「記念に8億円の前で写真でもどうですか…」と言うが俺は断った。
現金5千万円と7億5千万円が振込まれた預金通帳とカードを貰った。
5千万円は用意してきたリュックに入れて預金通帳はスーツの内ポケットにしまいカードは財布のカード入れにさしてズボンの後ろポケットに入れた。
支店長が「お借りしていた印鑑です…」と印鑑を貰い応接室から出た。
宝くじのお姉さんに一礼して銀行を出た。
これだけの金があったら…あんな子とも…などと考え。
その足で家のローンがある銀行へ行き1千7百万円を全額返済した。
そして役所へ寄り離婚届けを貰い遅い昼飯にカツ丼を食べて午後3時に家へ帰った。
玄関に見知らぬ革靴があった…。
「ただいま…」と家の中へ入ると寝室から妻の喘ぐ声が聞こえてきた。
俺は寝室の扉を開けると妻が見知らぬ男と抱き合っていた。
「佳代子…」と言うと妻が「貴方…どうして今ごろ…」と言うと男があわててズボンだけはいて出て行った。
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